農協の役割

投稿日 2014年3月28日

自民党の「新農政における農協の役割に関する検討PT」に出席しました。

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農協の総合指導機関であるJA全中(全国農業協同組合中央会)より、
「JAグループ営農・経済革新プラン」の説明がありました。
企業で言うところの「経営方針・経営計画」です。
成長と収益向上のために、様々な施策が並んでいます。

私は「この革新プランには反対です!」と明確に宣言いたしました。

農協が純然たる民間企業であれば、この“成長”プランは正しいです。
しかし、農協は法令で様々な優遇・特例措置を受けています。
それは農協が「相互扶助を目的とした農家のための協同組合」だからです。
そうした優遇・特例措置の中で、農協は様々な事業を展開し、
各事業の規模は、日本トップクラスになっています。

例えば金融事業では、メガバンクに匹敵する貯金残高を保有しています。
JA共済の生命保険事業・損害保険事業ともに、
日本の生保・損保会社と比較してトップクラスの契約高を誇ります。
通常、金融業と他の事業の兼業は認められませんが、農協は認められています。

また、農協を通じて農家が共同で農産物を売ったり資材を購入したりする場合、
独占禁止法は適用されません。
そのような莫大な資金力と様々な特例・優遇措置を持って、
葬祭事業など、新たな成長マーケットに次々と進出しています。
これでは、一般的な民間企業と比較して、フェアではありません。

私の意見に対して、JA全中の萬歳会長より、強烈なお言葉をいただきました。
「渡邉先生は、相互扶助を目的とした協同組合についてご存じないらしい」と。

そこまで仰るなら、言わせていただきましょう。
農協の組合員数は、農業に従事する正組合員が467万人にまで減少しているのに対し、
農業者以外の准組合員が517万人に達し、正組合員数を上回っています。(平成23年度)
准組合員数は年々増え続け、正組合員数との差は開く一方です。
そうした中で、農協の金融事業のうち、
住宅ローンや農地を宅地整備する際などの建設資金が融資の大半を占め、
農業資金の融資は貯金残高比で1%に過ぎません。
これのどこが「農家のための相互扶助」なのでしょうか?

農協が最も支援すべき専業農家は42万戸です。
それに対して農協の職員数は20万人もいます。
これだけみても、おかしいと思いませんか?

私は農協のすべてを否定しているわけではありません。
私が言いたいのは、農協は次のどちらかであるべきではないか、ということです。

  1. 農家のためではない事業から手を引き、優遇・特例措置に守られながら、
    専業農家をサポートし、農村地域を守ることに特化した組織に生まれ変わる。
  2. 現状のマルチ事業者のままであるならば、農協法を改正して優遇・特例措置を見直し、
    一般企業とフェアな競争環境で闘う。

みなさん、どう思われますか?

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