
大学入試のセンター試験が終わった。ホッとしているご家庭も多いかもしれない。しかし、この週末、1月29日に大事な国家試験があることはあまり知られていない。
介護福祉士の国家試験だ。
この試験に外国人の介護福祉士候補が初めて挑戦する。不合格なら帰国しなければならない、という。
08年インドネシア、09年フィリピンから合計1300人以上の看護師・介護福祉士候補が来日した。今回、試験を受けるのは96人の介護福祉士候補だ。
日本で働き続けるには看護師なら3年以内に、介護福祉士なら4年以内に国家試験を受けるように政府は義務付けている。その間に、彼らは日本語をマスターし、その上で勉強しなければならない。なんと厳しい制約だろう。
一足先に始まった看護師の試験では外国人の合格率は5%にも届かない、という。
そして、今回の介護福祉士の試験。たぶん、合格者は少ないのだろう。
高齢化社会がやってきている。そんなときに介護の現場で働きたいという人たちを簡単に追い返していいのか。
折も折、厚生労働相の諮問機関、社会保障審議会が「12年度の介護報酬改定方針」を諮問通り小宮山洋子厚労相に答申した。「施設重視から在宅介護へ」との方針に沿ったものだ。
これもあまり知られていないが、介護報酬改定に伴って施設介護の点数が変更される。いま、ワタミでは77棟の介護施設を運営しているが、この点数変更で年間2億円の利益が吹っ飛んでしまう。
施設介護の経営を圧迫し、外国人の介護福祉士の門戸も狭めたまま。
グランドデザインも戦略もなく、この国は本格的な高齢化社会に突入していく。