
宮崎県で口蹄疫が猛威をふるっている。
宮崎県都農町で感染が確認されてから50日余り。一時は感染拡大が収まりつつあるかと思われたが、新たな地域で感染が疑われる家畜が見つかっている。感染が飛び火した原因を突き止めるのは難しい。口蹄疫のウイルスは極めて感染力が強い、という。
報道によると、殺処分される牛や豚は約13万頭、さらに感染が発生していない農場の20万頭以上も殺処分されることになる、という。ワタミファームでも約850頭の牛を飼っている。宮崎県の口蹄疫は人ごとではない。胸が痛んでならない。
県や農水省の初動が適切だったのか、封じ込め策は適切に行われたのかなど、多くの問題点が指摘されている。騒動が収まったら、検証は必ず行われるべきだろう。これだけ国際的に人や物が移動している時代では、感染症はいつ国内に侵入してもおかしくない。抜本的な対策の見直しも今後の課題だろう。
今回も改めて思い知らされたのが、農業の大事さだ。人が生存するためには食料生産は必須のものだ。しかし日常的には人はその大切さを忘れている。口蹄疫ははからずも、我々人間の農業に対する「無関心さ」を突いたのかもしれない。
私はカンボジアで農業を始めた。5月には初めて、田植えを行った。16ヘクタールの農地を借り、三分の一は田んぼ、三分の一は畑、三分の一は池にする。残りの10%の土地で家畜を飼おうと思っている。
こうすれば完全な循環型の有機農業ができるはずだ。
カンボジアの失業率は実質6割を超す。貧富の差は開くばかり。元はといえば、農業は孤児院の子どもたちの職業を生み出すために始めた。
この循環型有機農業を成功させれば、1ヘクタールで5~6人の人たちが生活できる。カンボジアでこの農業が広まれば多くの人が職を持ち生活できると思っている。
それだけではない。
いま、地球上には30億ヘクタールの農地がある。この農地で循環型有機農業をやれば、計算上180億人の人が食べていけるのだ。
なんとすてきなことか。
もっと我々は日ごろから農業に対して関心を持つべきだろう。宮崎県の口蹄疫が一日も早く終熄することを心から祈っている。