
さて、4月である。
町にはピカピカの新社会人があふれている。
今日は、そんな新社会人のみなさんにエールを贈りたいと思う。
ワタミグループも290人(男女145人ずつ)の新人を迎えた。私が入社式で彼らに伝えたことは二つある。
まずは会社を俯瞰してみることだ。いま自分が入社する会社がどのポジションにあるのか。
たとえば、企業の発展の歴史を起承転結に例えてみる。
ワタミは「起」の段階が終わって、現在「承」のステージに入っている。
企業の大きな歴史の中で、自分は何をなすべきなのか。
25年後に自分たちが会社の中心にいるとすると、まさに「転」を支えていることだろう。自らが「転」を支えるのだと意識して新社会人をスタートするか、意識なくスタートを切るのかでは天と地の違いがある。
皆さんもぜひ、入社された会社の歴史を俯瞰してほしい。自らをその中に置いてみることをお勧めする。そうすれば、これから何を勉強していかなければならないのか、何を身につけるべきなのか、明確になるだろう。
私は働くというものは手段ではなく、生きることそのものだと考える。
働くことによって自己実現を図る。そのことを二つ目として彼らに伝えた。
仕事が手段だとなると、人はとたんに取引を始める。
仕事とは時間を売りカネを得る手段だと考えるのだ。
そうすると、なるべく少ない時間で多くの対価を得ようとする。
怠けられれば怠けたいと考える。楽してカネを求めようとする。
その結果がどうなるか。
手段で仕事をしようとすれば、最後は会社から捨てられる。
もう役に立たないと判断されれば、会社が捨てるのだ。
仕事を手段と考えてはいけない。会社と取引してはいけないのだ。
肝に銘じてほしい。
いま、社会に出た人たちは20、30年後に社会の中心に躍り出てくるであろう。
そのとき、日本はどのような国になっているか。ぜひ、会社の歴史を考えるのと同じように俯瞰してほしい。
わたしたち50代の人間の責任も当然、大きい。
20年後、30年後の彼らにしっかりとした社会を渡せるどうかどうか。そのためにいま何を成すべきなのか。努力をすべきだろう。
新人に対するエールは、いまの社会を構成する私たちに即、跳ね返ってくる。