
気象庁は、世界気象機関(WMO)の温室効果ガス年報第5号を公表した。それによると、大気中の主要な温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)の2008年の世界平均濃度は過去最高値を記録した、という。
大気中の二酸化炭素は1750年以来38%も増加している。化石燃料の燃焼による放出と、森林破壊・土地利用の変化が主な要因。まさに我々人間の活動が二酸化炭素の増加要因なのだ。
鳩山由紀夫首相は「2020年までに、温室効果ガスを90年比で25%削減する」と国際公約した。今後、実現のため、主要企業に排出上限を課す排出量取引制度の導入を目指す。
「温室効果ガス25%削減」の国際公約は、私は賛成だ。ただ大切なのは、この25%という数字は実は中間目標であり、本来目指すべき削減目標は2050年の80%であるということ。80%は高い数字であるのだが、地球温暖化の問題は数字が高いとか低いとかいう次元の数字ではない。私たちが2050年に向かって、必ず達成しなければならない数字なのだ。
私はこの政策実現のためには、国民みなの同意を形成することが最も重要だと考える。覚悟といってもいい。国民のあいだに、25%は必達の数字であり、このハードルを一緒にこえていくんだという確固たるコンセンサスをつくりだせるかどうか、にかかっている。
なにしろ、温室効果ガス削減目標を達成する場合、国民負担は避けて通れない。国民負担はどのくらいになるか。専門家チームの試算だと、国内だけで25%減達成の場合、可処分所得への影響は、3・5~15・9%の押し下げ要因となる、という。
国はグランドデザインを描く、そして国民に同意を求める。国民はそのグランドデザインで描かれた未来をイメージし同意をする。そして民間企業がグランドデザインをカタチにする。これが「温室効果ガス25%削減」への道筋としてあるべき姿ではないか。
私は、このほど、ジョン・C・マクスウェルの「戦う自分を作る13の成功戦略」を監訳した。その中に、プロバスッケットボールのコーチ、ヴィンス・ロンバルディの言葉が紹介されている。
「成功する選手と成功しない選手の違いは、体力や知識の差ではなく、決意が本物かどうかだ」。
まさにいま、民主党、そして我々の決意が本物かが問われているのだろう。