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社会・環境 2009.07.29

鳥肌が立った皆既日食

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 7月22日午前10時58分、音を立てるように周りが一気に暗くなった。水平線に浮かんだ漁船のライトが遠く輝く。周囲の空気までも一変したように思えた。

 気温が下がる。鳥肌が立った。

 

  日本の陸地で46年ぶりの皆既日食が見られた日、私は鹿児島県の屋久島にいた。あいにくの曇り空だったが、その瞬間、辺りは暗闇に包まれた。

 神秘的などという言葉は陳腐に思えた。

 

  その日、太陽は1時間かけて徐々に欠けていった。しかし暗くなったのは最後の5分。それまで太陽は欠けながらも周囲は明るさを保っていた。5分で一気に暗くなった。

 

  自然を守ろうという言い方があるが、私はあまり好きではない。上からの目線を感じる。自然は守るのではなく、ひとが邪魔してはいけないものだと思っている。もっと謙虚であるべきだ。

 人は大自然の前ではちっぽけな存在だ。いや、そのレベルにすらない。無力だ。なす術がない。  

 

  今回の皆既日食を見て、本能で感じて、改めて、そのことを教わった気がする。

 

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