
いよいよ、オバマ政権が動き出した。
経済活性化の「切り札」とする大型の景気対策法案が、1月28日の下院本会議を通過、焦点は上院での審議に移った。大統領は「300万人以上の雇用確保」を最重点に、2月中旬の法案成立を目指す、という。
ここで改めて1月20日の大統領就任演説を振り返ってみたい。真っ先に思ったのは、選挙戦の時とは全く違う、という印象だ。一言で言えば、ノリが違った。演説の中味は3分の2は厳しい現実、そして残り3分の1が国民の責任についてだった。
演説の際の手の振り幅も小さくなった、という。大きなジェスチャーは相手に自信を見せる。ジェスチャーを小さくするのはその逆だ。国民に現実の厳しさの理解を求めたと見た方がいい。
現実の厳しさをオバマ大統領ははじめから分かっていたのか、選挙戦を戦っているうちに次第に理解していったのかは分からない。ただ、オバマ大統領が戦略を転換したことだけは間違いない。厳しい現実に立ち向かうので、見守って欲しいと訴えたかったのだろう。
それほど、アメリカ経済の傷は深いとみた方がいい。なぜこれほど傷が深くなったかと言えば、アメリカの家計に貯蓄がないからだ。
翻って日本。
日本には、個人金融資産が1400兆円ある。ちゃんとしたリーダーが出てくれば、この巨額の資金がとけ出すのではないか。将来が不安だからおカネを使わないだけだ。
実は、オバマのタイプこそ日本のリーダーにぴったりなのではなかろうか。理想を掲げて人々を導く。そして彼自身最も輝くことができる。オバマ大統領の船出に当たってそう感じた。