
先週も書いたが、麻生内閣の支持率低下の情報が流れてから、自民党議員が浮き足立っているように見える。「麻生氏では闘えない」と考え始めた議員が多いようだ。
週末のテレビ番組にもたくさんの自民党議員が出ていた。ポスト麻生を意識した発言も聴かれるようになった。しかし、自らがわずか、3カ月前に選んだ総理総裁ではないか。批判があるなら中でやるべきで、どうしても納得できないのなら外に出てすべきだ。それが組織の常識だ。
そもそもの麻生氏のケチのつけはじめは2兆円に上る「定額給付金」だろう。すこぶる評判が悪い。私も同感だ。麻生氏の「1億円(の収入が)あっても、さもしく1万2千円が欲しい人もいるかもしれない」という発言も問題がある。
景気対策の柱として打ち出されたが、経済効果があるのか疑わしい。結局、消費に回さず貯蓄する人が多いのではなかろうか。なぜかといえば、いま、先行き不安を感じている人が多いからだ。
現在、個人金融資産は1500兆円あるといわれている。1990年が750兆円だったから約倍だ。将来が不安でため込んだ結果がこれだ。将来不安があるから使わない。ため込む。消費に回らない。投資にも回らない。凍っている。まさに景気にとって悪循環。この1500兆円が少しでもとけ出せば、2兆円の定額給付の話など小さな話になる。「この国で暮らすことは安心だ」と思ってくれれば人はお金を使うようになる。
北欧諸国は老後の保障がしっかりしている。デンマークに訪れた際もそう感じた。65歳で定年を迎えると、手厚い保障が待っている。「現役の時に国に貯金してきたようなもの。だから老後は面倒を見てもらうのは当然」と考えているようだ。
景気対策も大事だろう。しかし、いま、安心できる社会、将来不安のない社会をどう作っていくのか、どうアピールするのか、それが最も政治に求められることではなかろうか。