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介護 2006.03.25

「ワタミの介護」経営理念

※2006年3月25日にワタミグループの全社員向けに送られた社内報の内容を紹介します。

外食の経営理念誕生の瞬間はニューヨークのライブハウスでした。
「人は肌の色が違っても、主義、主張、宗教が違っても、お金もちでも貧乏でも、男でも、女でも本当に美味しいものがあって、よい雰囲気で心からのサービスを受け、好きな人といっしょにいる時、最高の笑顔をする。」
そう気づいた時外食で創業しようと決意しました。
そしてこう考えました。
「一人でも多くの方にあらゆる出会いとふれあいの場と安らぎの空間を提供したい。一人でも多くの方の素敵な思い出に関わりたい。一人でも多くの方の笑顔に触れたい。」この時私は二十二歳でした。
二十四歳で創業し外食産業の中で揉まれ叩かれ「ワタミの外食」の理念体系が完成するまでに、ニューヨークのライヴハウスから十年の歳月を必要としました。

今回「ワタミの介護」を始めるにあたって、この十年を何とか二~三年に短縮したいと考えていました。
思考錯誤の時間は許されなかったからです。
外食の理念体系がそうであるように、介護の理念体系もどこからの借り物ではなく現場の体験に基づき、感動に裏打ちされた「魂の叫び」でなければなりませんでした。それはすべての商品のあるべき姿を示唆し、その商品を提供することによって世の中からの圧倒的支持を得るものでなければなりませんでした。
そしてそれは時代が変わっても変わらないものを表現していなければならず、かつ時代の変化さえ抱合し普遍性のあるものでなければなりませんでした。

介護の経営を始めてから、約八ヶ月で「ワタミの介護」の経営理念体系がまとまるとは、予想もしていませんでした。施設へ行き、考え、入居者の方々と会い、話し考え、介護のプロといわれている方々の話を聞き、「これだ」と思うものに辿り着くことができました。
2020年1000棟への道程の半ばまで来た思いがします。
今回のメッセージではその「ワタミの介護」経営理念原文を皆さんに紹介します。

ワタミの介護
経営目的
一、 一人でも多くの高齢者の方に心からのお世話をさせていただくことにより、お一人おひとりの幸せに関わらせていただくこと
※ワタミの介護の目的は「高齢者の方の幸せ」そのものです。
一、 会社の繁栄、社員の幸福、関連会社・取引業者の繁栄
一、 新しき文化の創造・人類社会の発展、人類の幸福への貢献
※外食事業と共通の目的です。

合言葉
一、 自分の両親にして欲しいと思うことをすべてさせていただこう
一、 自分の両親にしてほしいと思わないことは絶対にするのはやめよう
※自分の両親を常に頭に描きながら仕事をしようと決めました。
一、 高齢者の方の笑顔を自らの喜びとして明るくのびのび働こう
※高齢者の方の幸せと自分の幸せが重なっている姿がワタミの介護のあるべき姿です。

ホーム基本理念
一、 ホームはご入居者様の幸せのためだけにある
※ご入居者様にとってそれはいいことなのか?その問いこそがホーム運営の判断基準となります。 ホーム運営基準
前文
「ワタミのホームに親を入居させたいと思うのは親孝行だ」といわれるホームとする
※老人介護施設はややもすると姥捨山のように思われています。そうではなくその施設に入ることで友達が回りにたくさんでき、楽しい時間を過ごせる栄養のバランスのとれた美味しいものを食べ、適度な運動をすることでいつまでも元気に長生きをする利便性のいい立地にあるため、週末には家族が皆で面会に来て、幸せな時間をすごす。核家族が主流となった二十一世紀の家族にとって、親にとっても、子にとってもそれは幸せな情景だと私は信じます。
一、常食も介護食もすべての食事が美味しいこと
※美味しさは味だけでなく盛り付け、温度、見栄え、提供方法、サービス等すべてが決定要因となります。とにかく美味しい食事は幸せの基本です。
一、働くスタッフが全てのご入居者様に対して強い関心を持ち感謝と尊敬をこめてお世話をさせていただいていること
※関心=愛と思います。人として人生の大先輩としての感謝と尊敬こそ、ご入居者様と私たちの人間関係のベースとなります。「人に歴史あり」このことを意識しながらお世話をさせていただきます。
一、働くスタッフが親切であり、元気であり、礼儀正しく笑顔で働いていること
一、ホームは清潔でありご入居者様にとって安らぎの空間でありそれぞれのお部屋は「くつろぎの空間」であること
※これが設計コンセプトになります。
一、介護予防・リハビリテーションの充実により、一日でも長く元気な生活をしていただけるように努力をしていること
※商品提案のひとつです。
一、食事と運動と環境によりご入居者様が日に日に元気になっていく施設であること
※面会に来られた家族の方から「おかげさまでこのホームに入って母が元気になりました。どうしてもお礼が言いたくてあなたを待っていました。」と言われ震えるほどの感動を覚え、この基準が生まれました。
一、風呂・マッサージ・美容により心地好い時間を常に提供していること
※これもワタミの介護の付加価値です。
一、すべてのスタッフがおむつ-0(ゼロ)、特殊浴-0(ゼロ)、経管食-0(ゼロ)を常に目標に努力を続けていること
※三大-0(ゼロ)をワタミの介護の特徴とします。
一、同好会・趣味活動を積極的に支援することでご入居者様が「楽しむ」機会を提供していること
※俳句の上手な方、字の上手な方、絵の上手な方、驚くほどの腕前をたくさん見せていただきました。
一、病院との緊密な連携によりご入居者様にとって安心なホームであること
※名ばかりの協力提携病院など何の役にも立ちません。親身になってくれる病院こそ必要です。株式会社による病院経営が可能になった暁には、日本全国10ヶ所の総合病院の経営に乗り出します。
一、「ワタミのホームに入ってよかった。ありがとう」とすべての方から言っていただける施設であること
※この文章には「いつ?」が抜けています。答えは「いつも」です。毎日毎日幸せを感じていただける施設を目指します。
一、提供する全てのサービスが価格に対して圧倒的価値を表現している施設であること
※施設運営基準を満たす施設を最も安い価格で提供するのが「ワタミの介護」です。

よって入居金無料や100万円などという低価格競争には入っていきません。一方入居金が1,000万円を超える高級老人ホームの世界にも入っていきません。
2000万~3000万の世界を700万~800万で実現させます。
月々の支払いも年金程度に押さえ込みます。
「無理だ!」と言う声が聞こえてきます。
しかし「出来ない」を「出来る」に変えることが経営です。
22世紀の高齢者の方々からの「ありがとう」が聞こえます。
あとは、思いをカタチにするだけです。「ワタミの介護」のスタートです。

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